平井通信

寄稿分
鳥取県戦没者慰霊祭 慰霊のことば
鳥取県知事 平井伸治
 

 本日ここに、御遺族の方々をはじめ、多くの皆様方の御参列の下、平成二十七年度鳥取県戦没者慰霊祭を挙行するに当たり、謹んで慰霊のことばを申し上げます。 先の大戦が終結してから今年で七十年の節目の年を迎えました。苛烈を極めた戦いと過酷な環境の中、祖国の安泰を願い、愛する家族を案じつつ、戦地に赴き、無念にも戦場に倒れ、あるいは遠い異境の地で亡くなられた二万三千四百七十八柱の御霊を偲ぶとき、今もなお、痛烈な悲しみが胸に込み上げてまいります。
 ここに、かけがえのない命を失われた数多くの方々に思いを馳せ、県民を代表し、心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、謹んで哀悼の意を表するものでございます。 また、最愛の肉親を失われましたご遺族の皆様が、筆舌に尽くしがたい悲しみと絶望に耐え、多くの苦難に立ち向かいながら、家族を守り、平和な社会の実現に長きにわたりご尽力されてこられましたことに、深甚なる敬意を表する次第であります。
 戦後我が国は、国民一人ひとりが御霊の尊い犠牲を胸に刻み、不戦の思いとともに幾多の困難を乗り越え、今日の平和と発展をとげてまいりました。
 鳥取県におきましても、県民が心ひとつに努力を重ね、活力のある、平和で安心して暮らせる地域社会を築いてまいりました。
 私たちは、この平和で豊かな今日の社会の礎に幾多の尊い犠牲があったことを決して忘れず、これからもしっかりと歩んでまいります。
 先月、佳子内親王殿下におかれましては、県内最大の戦災である玉栄丸爆発事故の慰霊碑に御花を捧げられました。戦後七十年が経過した今もなお、私たちは先の大戦の現実に向き合っていかなければなりません。後に続く世代に、戦争から得た教訓と平和の尊さを語り継いでいかなければなりません。そして、失われた尊い命に報いるためにも、誰もが安心して生涯を送ることができる平和なふるさと鳥取県の発展に向け、県民とともに邁進してまいりますことを、謹んでお誓い申し上げます。
結びに、御霊の安らかな御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族並びに御列席の皆様のいやさかを祈念いたしまして、慰霊のことばといたします。

平成二十七年十月二十一日
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