
上方落語「首の仕替え」の噺。女にモテたい男が横丁の先生に頼み、お気に入りの顔に替えてもらう。先生から手術代を請求された男は、「代金は前の首からもろとくなはれ」。
時は現代。今や生成AIアプリ等で、写真から顔入替えや脱衣等を施し「性的ディープフェイク」が生成できる。このため、子どもの画像を加工し本人の顔で性的画像が作られ、SNS等で拡散する事態が社会問題化している。卒業アルバムを悪用する例も。
思い出の写真から性的画像を作られた子どもに、一生癒せない傷を負わせかねない。子どもが作成側に回る危険も。
児童ポルノ法は実在する児童を保護しており、このような行為も当然取締対象と考えられるが、実際には「表現の自由」との抗弁を恐れてか摘発が進んでいない。
米英韓など規制に舵を切っているのに、日本は「及び腰」。これでは子どもが犠牲になるばかりだ。
子どもを被害者にも加害者にもさせない。
そう決意を固めて、鳥取県青少年健全育成条例の改正へ乗り出した。
今年2月と6月、議会に相次いで改正案を上程し、鳥取県独自に、生成AIで県内青少年の容貌を加工して作成した画像であっても、容貌の忠実な描写と認識できる性的姿態なら児童ポルノに該当するとし、その作成・製造を禁止し、違反行為に行政罰や廃棄命令等を課すこととした。
更に、相談窓口を設け、学校、警察、行政等で協力し、問題発生時に速やかにプロバイダーへの削除要請等各種対策を講ずる。
対応が遅れる政府も、8月のワーキングでネット利用を巡る青少年保護方針をまとめたが、子どもを守るため実効性ある法的措置を速やかに講じるべきだ。
鳥取県では、AIによる児童の性的「首の仕替え」は御法度だ。